遺伝性がん当事者の声を広く社会に伝えるべく、2018年に初開催され、その後全国各地で行われています。長野県では初めての開催です。遺伝性がんの当事者、家族が考えてきたこと、正しく知ることの大切さ、社会に伝えたい思いが一つ一つのパネルに込められています。

以下、遺伝性乳がん卵巣がん当事者団体の代表者からのメッセージです。

「遺伝性がん当事者からの手紙」写真パネル展は、社会啓発、当事者の相互支援、遺伝医療への還元を目的として、2018年に四国の医療者と遺伝性乳がん卵巣がん当事者との連携によって始まりました。

遺伝性乳がん卵巣がんと診断される方は、がんにかかりやすい遺伝子の特徴を持っています。生まれつきの体質ですが、必ずがんを発症するわけではなく、次世代に遺伝する確率は50％です。現在では、遺伝性乳がん卵巣がんのような遺伝性のがんであると知ることによって、治療の選択肢が広がったり、家族や血縁者の健康管理に役立てられたりと、より身近に感じられるようになりました。

当事者の皆さんの思いも様々で、良かったことや辛かったことなど、それぞれにたくさんの気持ちや覚悟があります。だからこそ、遺伝性のがんについてもっと多くの人に正しく知ってもらいたい。そして、遺伝性のがんについて考える機会になればと願い、パネル展の活動を全国各地で続けています。

乳がんをはじめ、がん患者だけではなく、市民の皆さま、医療従事者の皆さまにもご覧いただけることを願っています。